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Shop 北海道各地の街に息づく魅力あふれるショップを紹介


セレクト&古着『JUILLET』(札幌市)


住所:北海道札幌市中央区北5条西2丁目 札幌ステラプレイスEAST-2F
営業時間:10:00〜21:00
定休日:無休
電話:011-209-5448
ウェブサイト:http://juillet7.exblog.jp


パリやロンドンへ足を運び直接買い付けたヴィンテージ、ヨーロッパ各国から厳選されたインポートにを中心にセレクト。自分らしさを持った女性へ、ワンランク上のヴィンテージミックススタイルを提案している。ヨーロッパの古き良きワークやミリタリーをベースに、よそいきのファッションではなく、あくまでライフスタイルに根付いたデイリーカジュアルを展開。なんてことのないシャツやスニーカーだけれど、着心地の良いもの。そこへ本物のヴィンテージを差し込むことで、コーディネイトのリアリティを追求。センスの良さをさりげなく感じさせ、日常生活への付加価値を与えてくれる。普遍的なスタイリングなので、若者から年配までどの世代にも着こなせるスタイルの幅広さも魅力。ヨーロッパ発のアーメン、ソイル、ダンスコなど北海道初上陸のブランドも多数ラインナップに仲間入りし、スタイルや世界観にさらなる広がりを増している。5坪という小さなフロアながら、店内はパリの“蚤の市”を彷彿とさせる雑多な空間演出がされており、様々なブランドやアイテムが混在して揃えられているので、眺めているだけでも楽しい。



時代背景やこだわりのある洋服
独自の感性で表現する”日常着”



ヴィンテージ・ワーク・ミリタリーを基盤に、古着や背景のあるブランドをセレクトしたコンセプトで、幅広い年齢層の女性から支持を集める『JUILLET』が、今年3月より『ステラプレイス』の地下1階から2階へと移店リューアル。移店前は5坪という「蚤の市を彷彿させる小さな空間」が特徴だったが、移店後はフロア面積が数倍にも増し、独自の世界観を広げながら、さらに具体的に表現している。ディレクターの砂原果氏は「インショップでありながらも、路面店同様の個性を持ったショップ作り、サービスの提供していきたいと考えています。」と意気込みを語る。

店内には、素材や着心地にこだわったベーシックでシンプルなブランドや、各国から集めたヴィンテージやミリタリーを中心にセレクトされたアイテムが豊富に並べられる。古き良きワークやミリタリーをベースに、よそいきのファッションではなく、あくまでライフスタイルに根付いたデイリーカジュアルを展開。「パリのショールームに直接足を運び買い付けている、全国でも取り扱いの極めて少ない【khadi&co】は、手紬ぎ手織りのインド伝統生地“khadi”を使用したコレクションで、手仕事ならではの不均一な生地感が魅力です。他にはない独特な存在感があり、ストールひとつにしても、ラフにひと巻きするだけで雰囲気が出ます。また、タオルやブランケットなどの【HOME LINE】、スキニーなどボトムスが得意なブランド【OMNIGOD】、”コレクトレイクリネン”という最上級のベルギーリネンを使用したブランド【Vlas Blomme】など、NEWブランドも多数加わっています。」

その洋服自体が持つ時代背景やこだわりが感じられるアイテムを通じて、ナチュラルなスタイルを独自の解釈と感性で表現し、あくまでも“日常着”としてシーンに合った着こなしを提案。そんな“日常着”は、センスの良さをさりげなく感じさせ、日常生活での喜びを与えてくれるはず。「イメージしているのは、一見普通だけれど、人とは違うその人“らしさ”がある着こなし。ベーシックなアイテムに、ヴィンテージなどで独自のエッセンスを加えながら、“らしさ”を表現していただきたいです。今季はシンプルなデザインでいて、こだわりのコットンやリネンなどの天然素材を使用したアイテムが多く、その素材感を生かした着こなしがおすすめです。例えば、ホワイト×ホワイトなど同色コーディネートは、重ねる素材を変えることで、奥行きあるレイヤードを楽しんでいただけます。メンズライクなコーディネートでは、透け感のある素材などを取り入れることで、どこか上品な女性らしさを演出してくれます。」


photograph Hieki Akita(TOOTOOTOO studio)
April,2013



JUILLET
JUILLET
JUILLET
JUILLET

photograph Kei Furuse(studio k2)
July,2010






「ヒゲや縦落ちなどの風合いが全て異なる、ヴィンテージならではの色落ちが魅力。」
USED EURO LEVI’S 501/¥13,440〜


pilot_juillet_basic_01
pilot_juillet_basic_02

砂原 果 / 『JUILLET』スタッフ
「ヨーロッパ・メイドのリーバイス501は、まるでヴィンテージならではの色落ちが楽しめる一本です。アメリカで80年代には既に使われなくなってしまった染料が、ヨーロッパでは90年代初め頃まで使われていたためと言われ、現行品にはないヒゲや縦落ちが魅力です。また、アメリカの501と比較するとシルエットが細めに作られていて、ヒップラインがとてもきれいに出てくれるのも魅力です。色落ちの良いヨーロッパ・メイドのリーバイスは近年、市場での数が激減しているのですが、当店では色落ち・サイズ・コンディションなど品揃えも豊富ですので、きっと自分に合う一本と出会えるずです。シルエットやサイズ感が全て異なっていますので、選ぶ際には必ず試着をしてみることをおすすめしています。ロールアップして足首を出してあげると今っぽい着こなしを楽しむことができます。」


EURO LEVI’S
1853年創業の歴史あるデニムブランド・リーバイスのヨーロッパ規格。アメリカでは1970年代後半~80年代初めにかけて501の品質が大きく向上したことで、メリハリの少ない均一な色落ちをする生地に変更された。しかし、ヨーロッパでは北中米生産では使用されない規格染料の使用が継続されたため、独特の色落ちとヴィンテージの風合いを醸し出すことで知られる。アメリカ・メイドと比べるとシルエットがやや細いのも特徴。



text Pilot Publishing / photograph Kei Furuse(studio k2)
July,2010



2010年4月、札幌のランドマーク『ステラプレイス』に、レディースセレクトショップ『ジュイエ』がリニューアルオープン。“自分らしさを持った女性”への“ヴィンテージミックススタイル”をコンセプトに、ヨーロッパのワークやミリタリーをベースとしたデイリーカジュアルを展開。5坪という小さなフロアながらも、ショップの提案と普遍的なスタイリングは、若者から年配まで幅広い世代から確かな支持を集めている。

インタビュー(July,2010)
砂原 果 / 『JUILLET』スタッフ

>装い新たにリニューアルオープンをされて一段落された頃かと思います。今の心境から聞かせてください。
慌しいスケジュールの中での作業でしたので、一時は本当に間に合うか心配もありましたが、系列店スタッフ達の協力のおかげもあり、無事にオープンさせていただくことができました。最近は新しい環境にも慣れ、様々な試みに挑戦していきたいと積極的に取り組んでいます。

>実際にオープンをされてみて、お客様やまわりの反応をどのように感じられていますか?
市内に系列店のレディースが3店舗あるのですが、『ジュイエ』がオープンしたことによって、どの店舗もよりコンセプトを明確に打ち出して色分けがされ、お客様もより幅広いファッションを楽しめるようになったのではないかと思います。

>自身が考えるショップのコンセプトを改めて聞かせてください。
ヨーロッパ各国で一点一点直接買い付けたヴィンテージアイテムと、国内外から厳選したインポートアイテムを中心にセレクトし、パリの蚤の市を彷彿させる小さな空間の中で、ワンランク上のヴィンテージミックススタイルを提案しています…とここまでがお決まりで、私自身が思い描くコンセプトとして“自分らしさを持った女性”がキーワードとしてあります。そういった女性は日常着も追求されていて、シンプルかつベーシック、不偏的なアイテム、そして自分に似合う洋服をよく御存知です。そこへヴィンテージをmixすることでオリジナルのエッセンスを加えて楽しみながら、“らしさ”を表現していただきたいと考えています。自分らしい日々に合うように、ワードローブへ新たに加えていく。そんな女性がショッピングを楽しむショップを想像しながらバイイングしています。

>どのようなスタイルを提案されていますか?
簡単に言ってしまうとヴィンテージMIXスタイルの提案で、シンプルでリラックスできて、さりげないオシャレを楽しむスタイルです。それを追求していくとメンズライクなアイテムへと辿り着くのですが、そのまま男性のように着こなすのではなく、コーディネイトにちょっぴり女性らしさをプラスしています。例えば、軍パンにスタンダードな白シャツ、足元はあえてバレエシューズで決めてみたりといったニュアンスです。

>ショップとして特にこだわられていることは何ですか?
まだまだ微力ではありますが、洋服というものを通じて、人と人とが繋がる場を提供させていただけるショップを築いていきたいと考えています。特に繋ぎめを担う役目として、“作り手たちの誠実な物づくりへの姿勢”を、誠意をもってお客様に伝えていきたいと思っています。それが古着でも同じで、いつ頃、どういった意味合いがあり、どのような場所でバイヤーは出会い、ここ『ジュイエ』へ辿り着いたのか、できる限りの背景をショップを通じて伝えていきたい。それを知るのと知らないのとでは本当の意味での魅力が全て伝わりきれていないと思うんです。情報社会において価値観の多様化が進む一方で、できるだけお客様へ想いが届くショップでありたいです。

>ショップの商品構成について聞かせてください。
ヨーロッパ各国のミリタリー・ワークアイテムやヴィンテージと、国内外の新品が半々といった構成です。例えば、デニムはUSEDリーバイス、シャツはニシカといったように、古着や新品のカテゴリーを取っ払いアイテムごとにセレクトしていて、これはこのブランド、これはヴィンテージといったこだわりをポリシーとして貫いています。新品は北海道では姉妹店と当店でしか手に入らないニシカ、ヴェリテクールの2ブランドをメインに展開しています。どちらも素材や着心地にこだりのあるデイリーなアイテムを展開し、かつプライスとのバランスも良いブランドです。

>商品について最近の傾向や変化はありますか?
メンズものをそのままサイズだけ小さくしたアイテムや、小さめサイズのワークアイテムなどを多く取り揃えているので、男性のお客様にも多くいらしていただいています。男性目線でも楽しめるショップでありたいと考えていたので嬉しいですね。今秋冬の傾向として、『ジュイエ』では“インディゴ”に注目しています。天然インディゴ染めを施したヴィンテージレースアイテムも近日入荷予定です。こちらは特に古いもの好きにはたまらない逸品だと思います。

>札幌のファッションシーンについてどのように感じられていますか?
この場にいると毎日様々なファッションを目にします。流行ばかり追うのがオシャレではないと思いますし、そういった意味では独自のファッション感を持っているように感じられます。特に男性はそれぞれ個性をもった着こなしをされていると感心しています。

>では最後に、今後の展開について聞かせてください。
クラシカなど新たなブランドがラインナップに加わり、さらにコンセプチュアルな品揃えとなっています。8月末にはフランスにてバイイングの予定なので、9月頭にはヴィンテージのブーツなども豊富に並びます。オープンしてまだ3ヶ月ほどですが、これから着実に“ファン”が増えていただけるよう、オンリーワンショップを目指して頑張ります!


text Pilot Publishing
July,2010



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