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《Apparel Brand》【SMOKEYWOOD】


 “スモーキーウッド”は主人公ジョン・ブライス・ウッドのニックネームに由来し、彼が生きた時代背景と彼の音楽、家族、恋、友情などのキーワードを“一節の文章”と”一描写の絵”によって表現。ブランドは現在進行形の物語と共に展開され、最終的に“文字の無い絵本”を制作することが目的のひとつとして掲げられている。シーズン毎のコンセプト(物語)の中で、登場するキャラクターが演じる一描写を、絵を観る第三者がストーリー構築できる構成となっており、毎回の展示会ごとに設けられたコンセプトは、全て絵本の表題と通じている。また、スモーキーウッドは物語に出てくるキーワードや人物名などをタイポグラフィーとしてグラフィックで表現した『スモーキーウッド』と、物語に登場する人物や物などキャラクター(絵)をモチーフとして表現する『シャーロット・バイ・スモーキーウッド』の2ラインによって展開されている。

 2007年、北海道にてセレクトショップを運営する加藤ワタルと、グラフィックデザイナー・山口靖英により制作をスタート。2009年春に、かねてより親交の深い『REALIZE』『A.O.I』との合同展示会を皮切りにスタート。フィクションの物語を作成し、そこからインスパイアされたアイテム作りが評価され、全国のセレクトショップでの取り扱いも開始。現在も年3〜4回のペースで、東京・恵比寿のショールームにて展示会が行われている。

URL http://smokeywood.net





 ブランドであると共に絵本の物語でもある、独自の世界観による全く新たな発想と展開が魅力の“スモーキーウッド”。北海道から全国へと発信するオリジナルブランドのあくなき創意と挑戦。その想いに秘められた軌跡と核心に迫る!


Interview(July,2010)
加藤 ワタル/株式会社CLOAK 代表取締役・SMOKEYWOOD ディレクター

>まずはブランドを立ち上げられた経緯から聞かせてください。

 スモーキーウッドはデザイナーの山口靖英とふたりで制作をしているのですが、付き合いがすごく長いんです。彼はもともと仙台で自身で手掛けるブランドを展開していたんですけど、不況とプライベートな事情が重なって、業界から足を洗おうとしていたんですよね。以前から彼の才能や努力は高く評価していたので、「もう一度だけ夢を見てみようよ」と口説いたのがきっかけですね。その時は勢いというか、まだあまり深く考えていませんでした(笑)。

>デザイナーである山口靖英さんとの出会いが大きかったんですね。
 僕が帯広にショップをオープンさせる前から出会っているんです。知人から面白いヤツがいると聞いていて、たまたま紹介してもらえたんですよね。はじめの頃は仕事の付き合いだけだったんですけど、プライベートでの付き合いも徐々に増えてきて、彼が帯広へ遊びに来たり、東京でも一緒に飲みに行ったりするようになってきて。そのうちに、僕はショップのバイヤーとして、彼はメーカーとして仕事をしていたので、一緒に活動できればお互いの経験が相乗効果を生むのではと気がついたんです。今は時代的にショップ寄りに物事を考えてあげないとブランド的には難しいし、どうせやるならショップからの目線できちんと実売できる商品を作ろうと考えたんですよね。

>ブランドとしてのコンセプトについて聞かせてください。
 “完璧な普段着”です。普遍的な普段着を作りたかったし、実際に自分達がそれしか着ていなかったんですよね。バイヤーとして最先端の流行を追いかけてきて、自分のスタイルもその都度変化してきましたけど、最終的に戻ってきたのは普段着だったんですよね。デザイン性の強いものや複雑なパターンのものではありませんし、あくまでも普段着しか作れないので、それ以上でもそれ以下でもありません。お互いに30歳を超えて、感覚的にいろんなトゲが抜けてきたので、とびきり突き抜けたものを作ろう!とか、世の中を驚かせたい!というよりは、Tシャツを作って一喜一憂するような、ふたりの世界観で楽しめるもので良いんですよね。背伸びは一切していません。だから、超一流のクリエイター集団を集めようとは当初から考えていませんでした(笑)。ただ、ストーリーを展開している以上、絵本の挿絵となるグラフィックはしっかり見せていきたいと考えています。

>物語と並行したブランド展開が特徴的です。
 例えば、90年代のグランジから影響を受けたとか、何十年代の作業着から影響を受けた…みたいなモノは世の中にはもうすでにあるし、良いモノもたくさんありますよね。同じことをやっても二番煎じになってしまうのはわかっていましたし、僕達には何も無かったので、逆に自分達の作りたいモノを作るのは自然の流れだったんですよね。ストーリー云々というより、まずはキャラクターを作ってみたかったんです。

>“スモーキーウッド”というキャラクターはどのように生まれたのですか?
 ジョン・ブライス・ウッドというピアニストが実在していて、レコードが一枚リリースさていてもう廃盤になってしまっているんですけど、彼のニックネームがジョン・ブライス・スモーキー・ウッドだったんです。そこからインスパイアを受けて、ジョン・ブライスをキャラクターにして、ブランド名をスモーキーウッドと名付けました。それをベースにお互いに好きな物を盛り込んでいって、僕は昔のガレージとかロックが好きなので、今さらかもしれないんですけど「ジョー・ストラマーが振り下ろすギターの代わりにウッドベースで書いてみて!」とか、「主人公は小太りのスナフキンでいこう!」みたいなノリを楽しみながら作っています。

>コレクションはどのような流れで制作されているのですか?
 まずは素材集めをして物語を書き始めます。物語に出てくるキーワード、例えば今回は“テキソラ”という地名がタイトルになっています。彼の出身地であるオクラホマからルート66をずっと通っていくとテキソラという田舎街があるんですけど、今回のコレクションは辿り着いた街と、その中で起こる出来事にスポットを当てています。洋服を作るというより、感覚としては絵本を作っているのに近いかもしれませんね。だから、絵本は絵と本から成り立っているので、タイポグラフィ的な部分を「スモーキーウッド」、挿絵的な部分を「シャーロット・バイ・スモーキーウッド」で表現しているんですよね。

>シーズンごとに必ず東京で展示会を開催されているのは積極的ですね。
 必ずしも東京が良いということではなくて、やっぱりいろんな感覚が集まっている土地なので、とりあえず新しいものを見てくれるし、受け入れてくれて、それから良いか悪いか遠別をしてくれるんですよね。地方から発信をすると、ネガティブな面も強くいので、なかなか受け入れてもらえないというか、どうせ地方だからと先入観を持たれてしまうのが嫌だったんです。ただ、地元にはこれまですごく支えられてきましたし、地方から発信するというのは大事にしたかったんですよね。だから、帯広と仙台で制作していますけど、わざと発信先を東京にして逆輸入みたいなニュアンスを持たせたかったというのはありました。

>実際に展示会をされてみて反応はいかがですか?
 ブランドを始めた当初は、ありがたいことにリアライズのデザイナーさんがすごく協力をしてくれて、A.O.Iというシルバーアクセサリーのブランドと3社合同展だったんです。今までに5回開催してきて、少しづつですけど全国の卸し先さんが増えてきてくれていて、スタッフさんから口コミで徐々に広まっている感じです。

>昨年は帯広にブランド直営となるフラッグショップをオープンされました。
 帯広で直営店をオープンさせたのは、たまたま見つけた物件が2階建てだったから…(笑)。ひと目見た時に1階はセレクトで2階は直営で…とすぐにイメージが沸いてきたんですよね。最初の予定では仙台にフラッグショップを置こうと考えていたんですけど、まずはやっぱり地元でどれだけ受け入れられるか試してみたかったんですよね。

>では最後に、今後の展開について聞かせてください。
 まだまだ物語は続きます。ショップも同じですけど、ゴールは決めていないので、ずっと続けていくと思います。楽しんでやらないと続かないので、基本的に楽観的です。11月には東京で開催される『デザインフェスタ』へファッションではなくグラフィックとして出品したりと、キャラクターの可能性を洋服以外でも模索していきたいと考えています。


加藤 ワタル/株式会社CLOAK 代表取締役・SMOKEYWOOD ディレクター
高校在学中から販売員としてのキャリアをスタートさせ、バイヤー経験後の2001年に帯広市にて1号店となる『PIECE ROCK STORE』をオープン。独自のデザインを生かし、初のオリジナルとなる「BRANCH」をスタート。「earth music.」をはじめ多くのブランドとのコラボにより活動を拡大。2003年に『SIGNAL』、2007年に株式会社CLOAKを設立後、翌年には『LUCY&lucy’s nail』を続けてオープン。同年、初の道外進出となる『CLOAK SENDAI』を設立し、山口靖英と「SMOKEYWOOD」の製作を開始。2009年春に、かねてより親交の深い「REALIZE」「A.O.I」との合同展示会を皮切りにスタート。2010年、SMOKEYWOODの直営店とセレクトショップを併用したフラッグショップ『JOHN’BRYCE APARTMENT』を新たにオープンさせる。現在も3店舗とブランド運営の傍ら、市内のカフェや美容室、ネイルサロン、アパレル店などの看板やロゴデザインからイベントグッズ制作など幅広い展開を続けている。

山口 靖英
1998年、仙台デザイン専門学校を卒業後に「RARE OF THE LOOP」を設立し、グラフィックデザインを担当。翌年より全国展開を開始。2005年より(有)アライブに入社し「AGENTKNOCK」を立ち上げる。「TMT」をはじめ、多くのドメスティックブランドとのコラボアイテムをでグラフィックを手がける。2008年9月、株式会社CLOAKに入社と同時に「CLOAK SENDAI」を設立。国内外の他社ブランドの外注グラフィックのOEMをメインにこなす傍ら、2009年S/SよりプライベートブランドとしてSMOKEYWOODをスタートさせる。2010年S/S/より、SMOKEYWOODのキャラクターライン「Charlotte by smokeywood」をスタート。現在も、「MARBLES」、「ABAHOUSE」、「201295」、「CUSTOM CULTURE」、「SiFURY」など多くの人気ブランドのグラフィックデザインから、「Walt Disney」のミッキーマウスのライセンス物の書き起こしやミュージシャン、イベントなどのグッズも多数手がけている。



photograph Kei Furuse(studio k2)
December,2009



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