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Creative 北海道を拠点に活躍するクリエイターやブランドをクローズアップ


ブランド【日下公司】


1963年3月11日、芦別市出身。東京で革製品の販売、修理などを行い、1994年に東京都立足立技術専門学校に入学。1995年に三笠市で工房をスタート。1999年に札幌へ進出し、2007年に現在の場所に工房兼ショップをオープン。


『くさかカバン店』
住所:札幌市中央区南3条西8丁目7-3(狸小路8丁目)
電話:011-210-7388
ウェブサイト:http://www.kusaka.net


photograph Hideki Akita(TOOTOOTOO studio)
April,2013



日々の暮らしを喜び、人生と寄り添う鞄
鞄職人が伝える、物づくりの原点と心



東京で革製品製造に関わってきた日下功二氏が、1995年に当時実家のあった三笠市にてにて工房をスタート。1999年に札幌へ進出し、2007年に現在の場所に工房を兼ねたショップをオープン。北海道のクリエイティブシーンにおいて、創成期から今なお第一線で活動を続ける、まさしく先駆者的存在である。「時が流れても普遍的な物として残り続けるもの。シンプルな生き方、そこに寄り添うパートナーとなり得るもの。シンプルでベーシックで美しく丈夫な鞄。いつかどこかで出会っているような、でも何にも似ていない。ありそうだけれどなかなか無い、記憶の中にあって探していた…そんな鞄を目指して作り続けています。“ミュージックケース”や手縫いの“ブリーフケース”など、英国っぽい雰囲気のある鞄。ブライドルレザーやソリッドブラスの金具やアイリッシュリネンなど、厳選した素材にもストーリーがあり、伝えたいことがその中にもあります。」

日下功二氏自身は、決して多くを語らない。しかし、そのこだわりは製品に触れればすぐに伝わるはずだ。その妥協の一切ない手仕事から創り出されるバッグは、全国の顧客から絶大な信頼と共感を得ている。「自分達が使いたい鞄、自分達の好きなあの人に使ってもらいたい鞄。そこを一番大切に考えています。市場やエンドユーザーの気持ちや要望も受け止めますが、作ることに関しての最優先は自分達の想いです。限られた数しか作れない中、わがままと思われるかもしれないですが、その想いを優先させていただいた結果です。自分達の考えを理解してくれる人が手に取ってくれればいい。そもそも自分達の生産量なんて少ないし、それを気に入って使ってくださる方がいて、製作量と販売量のバランスがほぼ合ってさえいれば十分成立するのかもしれません。けれど、それだけで終わるつもりはなく、その自分達の考えを理解してもらうための、ひとつの手段としてお店を構えています。お店の雰囲気・在り様から伝えられることはとても多いと思っています。」

長らく経済が低迷する北海道において、オリジナルやショップを“継続”することは、想像以上の苦難や困難が伴う。これまで幾つもの逆境を乗り越えてきたであろう彼は、今の現状を果たしてどのようにとらえているのだろうか。
「時に気持ちが折れそうになることも何度もありました。けれど、自分達らしさを失わずにやっていこうと思い続け、自分達の考えるあり方をどうすれば成立させられるのか。どうしたら伝えられるのか。そんなことを考えてやってきました。それがようやく形になってきた気がします。私達が細々とでもこういう形で続けてきてこれたことが、革関係を含め札幌で何か物づくりで身を立てていきたいと思う方の、少しでも叩き台になれればと考えています。そのためにも、もっと頑張ります。若い人が希望を持てるようにはしたいと思っていますから。北海道・札幌で活動していても、全国や海外を相手にした物づくりはできるようになってきたと感じています。」

職人として決してぶれることのないモノづくりの姿勢。その目は真っすぐに、鞄と真摯に向き合い、ひたむきに努力をし、創り続ける毎日。そして、それは今日も、たぶん明日も変わることはない。「屋号を【くさかカバン店】と変え、今後は【日下公司】の製品だけではなく、札幌に縁のある職人の革製品や革以外の鞄など、他の職人の製品も取り扱っていこうと準備しています。革での物づくりを身に付けたい方へ向けて、教室もまた始めました。私達の技術と知識を、微力ですが伝えていければと考えています。教室で身に付けたことをもとに、各自身の物づくりに生かしていってくれる人が育てばいいですね。【日下公司】自体は大きくすることは考えていません。目指すことは、自分達が素敵だと思えて、そして居心地が良い環境を作っていくこと。それを他の人にも共感してもらえること。それが守れる形を作り、続けていきたいと考えています。」


April,2013


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