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Guest 北海道を訪れた今を輝くゲストのスペシャルインタビュー


Acid Black Cherry


“Janne Da Arc”のボーカルであるyasuのソロ・プロジェクト“Acid Black Cherry”が、約2年半振りとなる3rdアルバム『2012』をリリース。現在この時、痛みや悲しみを胸に、現実から目を背けることなく苦悶と葛藤の先に見い出したのは、希望という一途の光だった。





インタビュー(April,2012)

>まずは北海道の印象から聞かせてください。

北海道が本当に好きなんですよ。生まれて初めて北海道に来た時はむっちゃハイテンションになりました。自然も好きだし、食べ物も美味いし、女の子も可愛いし(笑)。北海道のお客さんは、ライブでもすごく盛り上がってくれるんですよ。手拍子とか掛け声もあって、どこで打ち合わせたの?ってくらい独特の一体感がありますね。それはお客さんの愛なのかもしれないですけど、みんな全て受け止めてくれるんですよね。

>2012年3月21日にリリースされた3rdアルバム『2012』は、これまで以上にメッセージ性の強い作品となっています。
ブックレットにオリジナルのストーリーを作って入れているから、そう見えるかもしれないですね。そのストーリーの軸になったテーマも、今が2012年ということや、マヤ暦が2012年12月22日に終焉を迎えるから、そこで世界が終わるという都市伝説、世界週末時計の針が1分進み、残り5分になったというニュースですし。“2+0+1+2=5”になるし、いろんな要素をひっくるめて『2012』というものに意味があるように感じたんですね。気持ち的にはなるべく格好いいタイトルをつけたいんですけど、そこへ至るプロセスがすごく大事だし、きちんと意味のあるものにしようと考えていました。

>御自身では現在この時をどのように捉えられていますか?
世界のいろいろな情勢を見て、考えることはたくさんあります。去年の震災に関しても、当時、被災地の現状を目の当たりにして、俺は音楽なんかやっていていいのかすごく悩んだ時期がありました。極端な話、音楽は娯楽であって、生きていく上で無くても良いもんじゃないですか。じゃあ、自分には何ができるのか考えた時に、募金を募ったりボランティアへ参加したりといろんな選択肢がありますけど、自分のできることは音楽しか無いし、自分にしかできないことをやろうと思ったんですよね。俺の音楽でひとりでも元気になってくれるならと決心できたからこそ、今回のアルバムが出来たと思います。支援の仕方は人それぞれだし、偽善や押し付けにもなってしまい兼ねないので、すごく細心の注意を払ったつもりなんですけど、単なるスタイルとして見られたくないんですよね。世界の終わりと言葉で表してしまうと格好良く聞こえてしまうかもしれませんけど、決してパフォーマンスとしてやってるわけではなく、正面から向き合って取り組んでいきたいんです。

>近年はビジュアル系にあえて回帰されているようですね。
特に回帰しているわけではないんですけど、まぁ着飾ってますしね(笑)。俺達はもともとビジュアル系じゃなかったんですけど、当時は化粧してライブをするとお客さんが入ったんです。ビジュアル系のバンドと対バンした時、俺達は全然お客さんがいないのに、いざ彼らのライブが始まるとめっちゃ客がいるんですよ。ギャー!みたいになってて。その時は不思議に感じたんですけど、冷静に見ると彼らの方が圧倒的に見た目が格好良かったんです。俺達はダサかったんですよね、音楽性は高かったと今でも信じてるんですけど(笑)、でも、やっぱりエンターテイメントは魅せることも大事なんだと勉強させられました。

>エンターテイナーとしてのプロ意識の高さが感じられます。
見た目が多少変わっているのは否めないから(笑)、自分が聴き手でもやっぱり先入観を持つことはあると思います。でも、ロックというのは格好つけることで、格好つけることを否定してしまったら自分の生き様を否定してしまうことになるんですよね。もちろん理想としては、格好つけてなくても格好いいのが一番ですよ。でも、それができないから格好つけるんですよね。中には、ビジュアル系の中には全てではないですけど、見た目ばっかり頑張って、肝心な部分をおざなりにしている子達も少なくないので、やることさえやっていたら世の中の人からそこまで偏見の目で見られないと思うし、根本をはき違えないというのはすごく大事だと思います。

>音楽での表現を長く続けられることには大変な苦労があると思います。
単純に自分で作品を作っていく中で、その時はもちろん精一杯やっているんですけど、毎回100点は取れていないんですよね。もっと良い曲ができなかっただろうか、もっと良くならなかっただろうかと思うから、次は前回を超えようと思う、それだけなんですよね。正直、表現したいことというのは、そんなにいっぱいないんです。自分の考え方や思想とかも、そんなにころころ変わらないから、ひとつの想うことがあるとどの角度から見るかというだけなので、もしかするとずっと同じことを言い続けているだけなのかもしれませんね。ガキの頃って自分に感動したいというか、作品作るだけで格好いいと思えていたんですけど、それってやっぱり薄れていくんですよ。今でもたまにあっ!と感じる時があるんですけど、その瞬間を追い求め続けているだけのような気がするんですよね。



『2012(ニーゼロイチニー)』
AVCD-32202 / ¥3,000(tax in)


Acid Black Cherry
“Janne Da Arc”のボーカル・yasuによるソロプロジェクト。2007年7月、シングル『SPELL MAGIC』でデビュー。5ヶ月連続シングルリリースを経て、2012年3月に待望の3rdアルバム『2012』をリリース。
ウェブサイト http://acidblackcherry.nethttp://www.acidblackcherry.com



text Pilot Publishing / photograph Hideki Akita(TOOTOOTOO studio)
April,2012



RSS Comments 2 Tweet

  1. Comment by kym (@kymayk) 2012年5月4日 @ 12:07 AM

    see Acid Black Cherry interview on Pilot web http://t.co/QwAIPkg8 via @pilot_tweet #AcidBlackCherry #AcidBlackCherry2012


  2. Comment by 詩闇 (@pskesluv) 2012年5月5日 @ 8:34 PM

    Acid Black Cherry|Pilot web http://t.co/Q8lIgZDw



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